汗をかいたときなどに、なんか臭う？と、ご自身の臭いに気付くことができるのであれば、それはわきがである可能性が高いといえます。
ところが、明らかにわきがの臭いを放っているのに、ご本人は涼しい顔、ご自身から放たれている嫌な臭いにまったく気付いていないという方もいますよね。これは「嗅覚疲労」と呼ばれ、ご自身から放たれている臭いを長期間嗅ぎ続けているうちに嗅覚が麻痺し、ご自身の臭いにまったく気付くことができなくなっている状態です。
このレベルのわきがになると、その重症度は高いと考えられ、専門的な治療が必要になることもあります。
汗腺とわきがの関係
私たちの体内には無数の汗腺が走っており、そこからは水分だけではなく、さまざまな成分が分泌されてきています。
それではここで、汗腺とわきがの関係について、少しだけ触れておくことにしましょう。
エクリン腺
ほぼ全身に走っている汗腺で、この汗腺から分泌されてくるほとんどは水分です。
エクリン線から分泌されてくる汗は、体調によってサラサラしていたりべたついていたりすることがありますが、この汗は、わきがの直接的な原因にはならないと考えられています。
アポクリン腺
脇、耳、デリケートゾーンなど、限られた部分に集中して存在している汗腺で、この汗腺からは水分だけではなく、タンパク質、脂質、糖分、アンモニアなどの成分も分泌されてくるため、それらを餌とするわきがの原因菌(コリネバクテリウムや黄色ブドウ球菌など)が繁殖しやすい環境が整いやすいといわれています。
つまり、アポクリン腺がわきがの直接的な原因を作り出す汗腺であるということですね。
わきがば自分で治せない？
わきがを病気と捉える方が存在しているようですが、正確にいえば、わきがは病気ではなく体質です。では、この体質をご自身で治すことはできるのでしょうか？
結論からお話ししますと、体質は遺伝によって受け継がれているものであるため、ご自身で完全に変えとしまうことは難しいことが多いでしょう。
一方で、最近では高性能なわきが対策用のクリームやデオドラント製品が販売されており、これらの製品の使用によって、一時的にわきがの臭いを抑えることはできます。ただし、このような方法は一時しのぎとしての効果しか期待することができません。
わきがを根本的に治すのであれば、美容外科クリニックで専門的な治療を受けるというのがベストな方法です。
わきが治療ば美容外科クリニックで！
美容外科クリニックでは、以下の方法でわきがを治療することができます。
ボトックス注射
ボツリヌストキシンという成分を加工した薬剤を、脇から注射する治療法です。
この治療は汗腺の働きを弱める効果を期待することができます。しかし、効果の持続期間は数カ月間と短いため、効果が薄れた段階で再治療を受ける必要があるでしょう。
ビューホット
専門の治療器の先端部分の針から照射されるレーザーにより、エクリン線とアポクリン線を破壊する方法です。
この治療法の最大のメリットは、汗腺以外の細胞組織を傷つけることがないという点にあり、汗腺が完全に破壊されれば、わきが改善に対する高い効果を期待することができると考えられています。
わきがの根治を目指すのであれば、ビューホットのは大変効果的な治療法といえるでしょう。
おわりに
わきがは体質であるため、ご自身による改善は難しいと考えておきましょう。
ご自身でわきがの臭いだけを改善させたいのであれば、わきが対策用のクリームやデオドラント製品で対応することができます。しかし、これらの方法はとりあえずの臭い対策で、わきがを根本から治すことはできません。
美容外科クリニックでは、ボトックス注射やビューホットなどによってわきがを改善することができます。わきがを根本的に改善したいのであれば、まずはカウンセリングを受けてみましょう。
特にビューホットによる治療は、汗腺が完全に破壊されてしまいさえすればわきがとオサラバできる優れた方法です。受けてみる価値はあるはずですよ。
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＜この記事の監修ドクター＞
橋本晃典 医師
（日本形成外科学会正会員）
経歴
- 2019年3月福岡大学医学部医学科卒業
- 2020年4月社会保険田川病院
- 2022年4月福岡大学病院形成外科・美容外科
- 2024年1月岡山中央クリニック院長就任
