タトゥーを入れる理由は人それぞれであり、入れるも入れないも本人の自由です。しかし、その後は本人だけの問題ですまないこともあります。
たとえば、あなたが何の気なしに入れたタトゥーで、あなたの大切なお子さんやご家族にまで「あの人の家族はタトゥーがあるのよ」などと、後ろ指をさされることになってしまったら悲しいですよね。
ですが、心配しないでください。タトゥーは、美容外科クリニックの専門的な治療を受けることによって、目立たないレベルにまで薄くすることができます。
タトゥー除去の種類・傷跡を残さないのは?
タトゥーを消そう。
そう決心したからには、今すぐにでも治療を開始したいですよね。ですがその裏では、本当に消えるの?傷跡は残らないの?といった不安が持ち上がってきているのではないでしょうか。
それではまず、美容外科クリニックで受けることができる、タトゥー除去治療をご紹介しておきましょう。
切除法
タトゥー部分をメスで切除し、皮膚の端と端を縫合する治療法です。この治療法には、タトゥー部分をそっくりそのまま切除するため、タトゥーを綺麗に除去することができる可能性が高いでしょう。
一方で、広範囲に及ぶタトゥーの除去には不向きとされており、傷跡が残るというデメリットがあります。
剥削法(アブレーション)
医療器具によって、タトゥーの表面を削り取っていく治療法です。この治療法は、広範囲に及ぶタトゥーにも対応しているという点にあります。
しかし、皮膚の深い部分まで削ることはできません。また、深い部分にまで色素が入り込んでいる場合には完全に除去することができないというデメリットがあり、傷跡も残りやすいとされています。
植皮法
タトゥー部分をメスで切除し、身体の別の部分から採取した皮膚を、タトゥーの切除部分に植皮する治療法です。この治療法は、タトゥーの切除に加え、身体の他の部分から皮膚を採取するという二重の手術が必要になるため、かなり大がかりな手術になります。
また、この治療法はタトゥーを丸ごとなくすことができるというメリットはありますが、植皮した皮膚が定着しなかった場合、再手術しなければなりません。
このような理由から、よほどのことがない限り、この治療法がとられることはないでしょう。
レーザー治療
レーザーを照射して、タトゥーの色素を粉砕する治療法です。レーザーによって粉砕された色素は、皮下に存在するマクロファージ(貧食細胞)の餌となり、やがて体外に排出されていきます。
また、従来のレーザー治療器では、黒や濃紺など、暗い色素のみに反応するという特徴があったため、カラータトゥーの除去は難しいとされていました。
ですが、現在では、ピコレーザー・エンライトンという新型のレーザー治療器の登場により、カラータトゥーの除去にも対応できるようになっています。レーザー治療は1回ではっきりとした効果を得ることはできませんが、傷跡が残る心配がなく、自然にタトゥーが薄くなって行きます。
今回ご紹介したタトゥー除去治療の中では最もおすすめできる方法と考えることができるでしょう。
タトゥー除去治療は何回くらい受ければいいの?
レーザー治療を選んだ場合、タトゥーに使用されている色素の種類やタトゥーの範囲によって、治療回数が異なります。
照射は2~3カ月に1回が目安です。タトゥーの状態を見守りながら、治療を続けて行くことになります。
応急処置はこの方法で!
タトゥー除去治療を受ける決心がついても、カウンセリングの予約や治療の予約などで、あっという間に数日間~数週間が過ぎてしまうというのはままあることです。
そして、この期間中にタトゥーを隠さなくてはならない状況になったのであれば、とりあえず以下の方法で応急処置を行いましょう。
ファンデーションでカバー
タトゥー用、または舞台メイク用のファンデーションで、タトゥーを隠す方法です。最近では、汗や水に強いファンデーションが数多く販売されています。
今すぐにタトゥーを隠さなくてはならないときのために、タトゥー隠し用のファンデーションをひとつ用意しておくと便利です。
シールでカバー
通販などでは、タトゥー隠し用のシールが何種類も販売されています。このようなシールは、近づいてよく確認しない限り、目立つことはありません。
ファンデーションの塗り方が下手、あるいはファンデーションの剥がれが心配という方は、タトゥー隠し用のシールの使用がおすすめです。
おわりに
何の気なしに入れたタトゥーは、その場は良くても、のちのちになって悩みの種となることが多いものです。今回は、さまざまなタトゥー除去治療法とともに、タトゥーの応急処置法をご紹介させていただきました。
入れるときは平気でも、除去するとなると、勇気が必要になるのがタトゥーです。ですが、除去の決心がついたのであれば、なるべく早い段階で除去治療を受けておくことが望ましいと考えられます。
タトゥー除去にはさまざまな不安がつきまとって当然ですので、まずは美容外科クリニックでカウンセリングを受けてみて、まずは心の重荷をひとつだけ降ろしてみてはいかがでしょうか。
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<この記事の監修ドクター>
橋本晃典 医師
(日本形成外科学会正会員)
経歴
- 2019年3月福岡大学医学部医学科卒業
- 2020年4月社会保険田川病院
- 2022年4月福岡大学病院形成外科・美容外科
- 2024年1月岡山中央クリニック院長就任