加齢によって表面に浮き上がってくるシミ、本当になんとかしたいですよね。
加齢によって目立ってくるシミの原因は、おもに光老化によるのですが、それとはまた別に、肝斑という種類のシミもあります。肝斑の原因は、光老化によってできるシミとは、原因が若干異なり、治療法も同じではありません。
また、加齢によって現れるシミは中高年の方に多く見られますが、肝斑は30代の方にも見られます。それでは、加齢によって現れてくるシミと肝斑の違い、そして、それぞれに対応した治療方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
シミや肝斑ができる原因って違うの？
光老化によって現れたシミと肝斑は、よく確認してみると形が異なり、光老化のシミが不規則に現れるのに対し、肝斑は、顔の左右対称にぼんやりとした形で現れるという違いがあります。
シミの原因
光老化とは、長年浴び続けてきた紫外線が、お肌の老化とともに表面に押し上げられてきた状態です。
そして、ターンオーバーが28日前後で繰り返されていれば、それとともに表面に押し上げられてきたシミの薄くなって行くと考えられますが、ターンオーバーは年齢を重ねるごとに周期か長くなり、そのため、シミが代謝されずに表皮に残りやすくなります。
光老化によってできたシミを改善するためには、とにかく紫外線を浴びないということが大切です。また、ビタミンCを多く含む食品の摂取で、体内の活性酸素発生を抑える工夫も行う必要があります。
肝斑の原因
紫外線も肝斑の原因になりますが、肝斑の最も大きな原因は、ホルモンバランスの崩れによるものであると考えられています。
女性ホルモンのエストロゲンは、20代後半をピークとして分泌され続けていますが、それ以降の年齢になると、体内の分泌量が徐々に減り始め、これが肝斑を作り出す原因になると考えられているのです。
妊娠中に急に肝斑が現れたという方の場合でも、妊娠によってホルモンバランスが大きく崩れたことが原因のひとつになっているといわれています。
シミの治療方法
光老化によるシミは、美容外科クリニックの治療で改善することができます。
レーザートーニング
光エネルギーを皮下に送り込み、シミの原因となるメラニンを分解させ、体外へ排出させる方法です。
この治療法にはコラーゲン生成効果も期待することができます。シミだけではなく、お肌のたるみが気になる方にもおすすめです。
ケミカルピーリング
サリチル酸やグリコール酸などの薬剤を使用して、表皮の角質層を強制的に剥がし取る治療法です。この治療にはターンオーバーの促進効果を期待することができるでしょう。
また、繰り返し行うことによって、光老化によってできたシミを薄くすることができるといわれています。
肝斑の治療方法
肝斑は、光老化によるシミとは別の方法で改善することができます。
アクシダーム
エレクトロポーションという理論に基づいて行われる治療法です。電量の力を借りて美容液を皮下に届けることができます。
また、こちらは肝斑治療のほか、医療痩身に用いられることもある治療法です。
内服薬治療
トラネキサム酸内服薬やビタミンC内服薬の服用によって、身体の内部から肝斑を改善して行く方法です。
この治療法は、ただ内服薬を服用するだけというお手軽さが魅力ですが、効果が現れ始めるまでには、やや時間がかかる可能性があるというデメリットがあります。
おわりに
一般的な光老化によるシミと肝斑では、できる原因が異なり、治療法も異なることがわかりましたね。
光老化によるシミや肝斑を改善するためには、紫外線をブロックする、ビタミンCを務めて摂取するなど、ご自身の努力ももちろん必要です。ですが、これらの努力だけでシミを改善するのは至難の業といえます。
シミや肝斑がなかなか改善されないのであれば、ご自身の努力と合わせて、美容外科クリニックで治療を受けてみることを検討してみてもいいでしょう。
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＜この記事の監修ドクター＞
橋本晃典 医師
（日本形成外科学会正会員）
経歴
- 2019年3月福岡大学医学部医学科卒業
- 2020年4月社会保険田川病院
- 2022年4月福岡大学病院形成外科・美容外科
- 2024年1月岡山中央クリニック院長就任
