極度に緊張したときに大汗をかくことってありませんか?これは、精神的な要因が災いして起こる状態で、どのような方にも起こる可能性があるものです。
一方、経験はあるけれどたまにだよという方であれば、それほど心配する必要はありません。しかし、年齢を重ねるごとに汗の量が多くなっているかもという場合は、また別の部分に問題が発生していることも。
また、単なる汗かきを多汗症と勘違いするケースも少なくないようですが、単なる汗かきと多汗症は、根本的に異なります。これより、それらについてご紹介します。
単なる汗かきと多汗症は異なります
運動時に、他人よりもたくさんの汗をかくと、それを多汗症として捉えてしまうことがありますよね。ですが、これは体内の熱を体外に放出させるために起こる現象なので、多汗症とは異なります。
では、多汗症とはどのような状態をいうのでしょうか。
多汗症の原因について
多汗症は、外気温や室温に関係なく、また、運動を行ったわけでもないのに、突然大量の汗をかく状態のことです。多汗症の原因は、以下の2種類に分類されています。
自律神経の乱れ
多汗症の大きな原因のひとつが、自律神経のバランスの乱れです。私たちの体内には、交感神経と副交感神経という2種類の自律神経が存在しており、この2つがある一定のバランスを保っています。
しかし、なんらかの原因によって交感神経の働きが活性化すると、汗腺がコントロールを失い、運動をしなくても大量の汗が毛穴から噴き出てくることがあるのです。そして、多汗症になってしまうことがあります。
更年期障害
更年期とは、閉経前後の5年間を指し、この時期に差し掛かると、さまざまな更年期障害が起こることがあります。その中のひとつにホットフラッシュという現象があり、この現象が起こると、暑い室内にいるわけでもなく、運動をしたわけでもないのに、突然、身体中の毛穴から、ドッと大量の汗が噴き出てきてしまうことがあるのです。
この現象は、加齢による女性ホルモンのバランスの崩れによって起こります。これらが、女性に起こる多汗症の原因です。また、たまたま脇のアポクリン線が多い方の場合では、わきがの症状が同時に現れることがあります。
特に、冬場であっても不意に大量の汗をかくことが多くなったのであれば、それは自律神経の乱れ、または更年期障害による多汗症と考えることができますので、なるべく早い段階で、美容外科クリニックでの治療を開始することが望ましいといえるでしょう。
多汗治療は美容外科クリニックで!
自律神経のバランスの乱れや更年期障害は、プラセンタ注射である程度まで改善することができます。そして、同時にわきがの状態になってしまったのであれば、以下の方法で治療を行うことが可能です。
ボトックス注射
ボツリヌストキシンを配合した薬液を脇から注入し、筋弛緩作用によって汗腺の働きをストップさせる治療法です。
この治療法は、効果の持続期間が数カ月となっていますが、最もお手軽に受けることができる治療法となっています。とりあえず脇汗を止めたい、あるいは、わきがの臭いをなんとかしたいという方におすすめです。
切開剪除法(せっかいせんじょほう)
メスで脇のアポクリン線を切除する方法です。アポクリン線を綺麗に切除できれば、永続的な効果を期待することができます。
ただし、手術痕が残る可能性が高い治療法ですので、女性が治療を検討する場合には、十分に時間をかけたほうがいいでしょう。
ビューホット
高周波を脇から汗腺の内部に送り込むことにより、アポクリン線とエクリン線を破壊する方法です。この方法であれば、治療後に傷跡が残る心配がありませんので、女性におすすめできます。
おわりに
多汗症のおもな原因は、自律神経の乱れと更年期障害です。そして、これらによって起こる多汗症やわきがは、今回ご紹介した治療法で、とりあえず対応することができます。
ですが、特に女性の場合では、甲状腺疾患や急性リュウマチなどによって突発的な多汗症が起こることも考えられ、それらも含めて考えなければなりません。
美容外科クリニックを訪れる前に、身体がだるい、風邪をひきやすくなった、関節が痛むなどの症状が現れたのであれば、まずは内科で検査を受けて、原因を特定しておくことが望ましいといえるでしょう。
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<この記事の監修ドクター>
橋本晃典 医師
(日本形成外科学会正会員)
経歴
- 2019年3月福岡大学医学部医学科卒業
- 2020年4月社会保険田川病院
- 2022年4月福岡大学病院形成外科・美容外科
- 2024年1月岡山中央クリニック院長就任